著作権と肖像権について

時々著作権と肖像権についてご質問を頂くので、一度私が知る範囲の知識と私の見解をまとめてみました。ご参考までに。

1.著作権について
著作権と言うのはその作品を生み出した人が持っている権利の事で著作権法と言う法律によって守られている権利です。写真ならその写真を撮っ た人が、文章や絵画ならその作品を書いた人が、音楽なら作曲した人が持っている権利です。ちなみに音楽を演奏している人が持っている権利は著作周辺権と 言って、著作権とは異なる権利です。

写真、絵画、文章、音楽等全ての創作物には著作権が発生します。小さな子供が描いた落書きにも著作権は存在します。ですから、原則としては使用許可 なしに使える素材は無い事になります。しかし、著作権を持っている人が使用を認めている場合には著作権は問題になりませんから、サイトを作成する場合、自 分のサイトに自分が撮った写真や自分が描いたイラスト、自分が書いた文章を載せる事は著作権法上からは何の問題もありません。また、お友達など著作権を 持っている人が載せても良いと言った写真、イラスト、文章なども使用してかまいません。しかし、宣材写真や雑誌に載った写真などは勿論の事、プロではな く、個人が書いた作品やプライベート写真を非営利目的で使用する場合でも自分の作品以外は全て著作権を持っている人が別にいるので使用許可が無い限り使っ てはいけません。

著作権は法律で守られている権利ですから、守られる期間が決まっています。音楽や写真、小説などは著作権を持っている人が亡くなってから50年間。 映画は発表から70年間が保護期間とされています。 (現在はこの50年間と言う期間も70年に延長した方が良いのではと言う事が検討されています。)

著作権法に基づいて使用しても良い素材をまとめてみると。

  1. 自分が著作権を持っている素材
  2. 著作権者の使用許可を貰った素材
  3. 著作権者が著作権を放棄している素材(いわゆるライセンスフリー素材)
  4. 著作権の保護期間が終了している素材(作者の死後50年以上経過している小説や音楽など)
などになります。

時々、雑誌やTV番組、WEB上の画像等を自分でデジカメで撮り直してアップしている方を見かけますが、著作権は 構図その他その写真・画像等の全ての表現について発生している権利なので、この行為は著作権のある作品を不 正に2次使用している事になり、自分でデジカメ等で撮り直したと言っても著 作権は撮り直した方には移転しません

2.肖像権について
次に肖像権ですが、肖像権は著作権のように肖像権法と言う法律があるわけではありません。従って「肖像権の侵害」と言う言葉はあっても「肖 像権違反」と言う言葉はありません。
肖像権は基本的人権の一部として全ての人間が持っていると解される権利で、基本的にはプライバシー権だと考えられます。 肖像権を主張できるのは芸能人・有名人だけではなく、あなたも私も自分の写真を勝手に新聞・雑誌・ネット・TVなどに公開されたらプライバシーの侵害とし て文句を言う権利を持っていると言う事です。

むしろ、判例などによると、芸能人などの場合は、逆にプライバシー権としての肖像権は一般人よりも緩く見なされる傾向にあるようです。つまり、芸能 人は顔と名前を売る事は仕事の一部であって、一般人ほどプライバシー保護は働かないと言う事です。そうでなければF〜を筆頭としたいわゆる写真誌などはそ もそも成立しません。

しかし、芸能人の肖像にはプライバシー権の他に「商標権」や「パブリシティ権」があると考えられます。

商標権を具体例で説明すると、誰かがタレントAの肖像を載せたおまんじゅうを所属事務所に無断で販売したとします。すると、そのおまんじゅうは普通 のおまんじゅうよりも良く売れて、売り出した人は儲かる事になる。しかし、タレントAを抱える事務所は、そのタレントAが有名になるために今までたくさん のお金を使っているわけで、タレントAの名前と顔を使ってお金儲けする権利はその事務所とタレントA本人だけが持っているので無ければ意味がありません。 そこで、無断で使った人に顔と名前の使用料を下さいと言う権利があるだろうと言うのが商標権としての肖像権です。

次にパブリシティ権ですが、そもそもタレントさんは顔や名前に商品価値があるので、他人が勝手にその顔や名前を使用して、商品としての価値が下がっ てしまっては困ります。例えば清純派アイドルの顔とヌードの身体の写真を合成したいわゆるアイコラ写真を発表されてはそのアイドルの清純なイメージ=商品 価値そのものが下がってしまいファンが減ってしまうかもしれません。従って、所属事務所では例え非営利であっても自社の商品であるタレント の顔や名前をむやみやたらに使用させないと言う権利があるのではと言う事です。

肖像権も著作権も共通して言えることは親告罪と言って、侵害されたと思う人が訴えて初めて問題になるものなので相手が訴えなければ問題になりませ ん。ただし、相手が訴える気が無いのなら良いですが、知らないでいるだけなら気づいた時点で訴えられる可能性があります。

芸能人の写真や名前の公開については、所属事務所によって対応が違うようで、ファンサイトなどは、著しく不適切な表現で無い限り、逆にそのタレント の宣伝になるのでおおめにみる事務所と、宣伝効果よりも商標権的損失を重く見て厳しく管理する事務所に分かれるようです。

著作権は法律と言う明確な基準があるのでこれを遵守しなければなりませんが、肖像権の方は憲法解釈の課程であり、ファンサイトが常識の範囲で使用す る程度であれば、所属事務所に「こんどこんなファンサイトを作りました。不都合があったら指摘して下さい。」とメールを一本入れて指摘が無ければ問題無い ようです。

ちみにこのサイトではロザンの写真を数点だけ載せていますが、写真は私が撮った写真(著作権者は私)、又は親しいお友達が撮った写真(著作権者はお 友達)でお友達に掲載の承 認を得た写真・画像を使用しています。パブリシティ権については一応ロザンの所属事務所である吉本興業宛 にメールでこういうサイトを作ったという報告はしましたし、吉本が管理するポータルサイトお笑いタワーからはリンクも頂いているので、現在のところ、この 程 度なら問題はないのだろうと理解しています。

時々、もっと写真を増やして欲しいとか、逆に写真は著作権や肖像権に引っかかるから載せない方が良いと言うご意見を頂く事もありますが、現状これ以 上枚数を増やす意志はありませんが、ロザンの紹介程度の画像は、吉本興業から特別のご指摘を頂かない限りにおいては、このまま載せておこうと考えていま す。